コロナウイルスの影響で、各国が入国制限を行っている状況の中シンガポールでも同様に、徹底した入国における制限を設けています。
今回は、入国における制限やシンガポール国内のコロナウイルスの現状や対策についてお伝えいたします。

「ビジネス」の理由がなければ入国が難しい

まず、観光で入国できる状況ではなくあくまでも「ビジネス」の理由がなければ入国が難しいことを最初にお伝えします。
まず、ビジネス・トラックで入国するにあたり、シンガポール側受入企業等は「SafeTravelPass」をオンラインで政府に申請が必要になります。
次に法人渡航予定者は、政府から発行される「ApprovalLetter」を事前に受けます。
受入企業は政府機関からSafeTravelポータルサイトに渡航後14日寛の行動計画を登録し、ビジネス関係の少人数の食事を除外し、食事は1人で食べること、そして会議の人数は10名を限度とする決まりがあります。
邦人は、日本出国前72時間以内にPCR検査を受け、「陰性」であることを記載した検査証明証の取得が必要です。
病院でPCR検査陰性証明書を作成しているので、受け取りを忘れないようにしましょう。

現在のシンガポールの感染状況

では、現在のシンガポールの感染状況ですが、1日平均7人の新規感染者が報告されています。
ピークだった4月の1パーセントであり、比較的穏やかな状況が続いてはいますが油断は大敵です。
パンデミック開始以来、同国での感染者はおよそ58,000人、死者は29人と報告されています。
感染が若い年齢層に集中している現状があり、多くの感染者は軽症、もしくは無症状となっています。
コロナ感染者のおよそ95パーセントが移民労働者で、その大半が20代から30代で、密集した寮などの生活で建設や造船など労働集約型のセクターで雇用されている人が多いといった報告があります。
そんな状況の中で、政府は積極的な追跡と検査を行い、感染拡大を抑え込んでいることから世界保険機関WHOから高い評価を受けているのです。

人口570万人の15パーセントに当たる約90万人にPCR検査を実施

シンガポールではすでに人口570万人の15パーセントに当たる約90万人にPCR検査を実施しました。
人口に対する検査数の比率は世界でも最高クラスに入っています。
さらに介護施設などの感染が広がりやすいコミュニティーに対して集団検査を実施し、寮生活者に対しては検査対象者として登録され積極的な検査を行っています。
加えて、13歳以上で呼吸器疾患の強い症状がある人なら誰でも無料で検査を受けられる体制を整えているのです。
こういったことが、大きな感染拡大を阻止している要因となっているのです。
治療体制においても、45歳以上もしくは、基礎疾患のある新型コロナ患者は仮に持病以外に症状がない場合でも入院をして治療を受けることが義務付けられています。

今年の4月にはマスクの着用を「義務化」

今年の4月にはマスクの着用を「義務化」したことも大きな取り組みの一つです。
マスクを着用することで、感染拡大と重症化を抑える役割を担っており、WHOでも人との距離の確保と合わせてマスクを着用推奨しています。
ある感染症専門家は「シンガポールは良いマスク文化を取り入れた」と高い評価をしており、これによって症状が軽く抑えられているとも言及をしています。
上記のことから、現在感染拡大を阻止しつつある状況にはありますが、まだ日本人が観光をするといったことはできないということ、ビジネスにおいても制限があることに加えて、コロナウイルスへの先進的な取り組みについて理解することができたのではないでしょうか。

まとめ

他の国のお手本にもなる国内のコロナに対する積極的な姿勢が顕著に見受けられ、成功例が多くあるからこそ、模範とした取り組みは世界に対しての大きな発信となっているのです。